ジャングル合間の山腹を切り開きCalabao(水牛)の放牧を山麓から中腹まで、至る場所に所狭しと切り開いている。
定宿をスタートして2時間、やっと見透視が効く尾根に着いた、写真奥遥かかなたはカガヤン州バブヤン島が時折見え隠れする、バブヤン島は未確認であるが、その昔バシー海峡を震え上がらせた海賊船の出没地域らしい。
このバタネス州の人々と一目置いた付き合いらしい、地元住民はバブヤン島民に対してけして良いことは言わない。
遥か遠方が手に通る様に見える、バタン島イバナ地区方面の山脈である。

山地が所々牧草地の様に見える場所は殆どがカラバオの遊牧地である。

それにしても美し〜〜い これがバタネスの自然である。
バタン島東海岸である、東海岸は本格的太平洋を時下に見る事が出来る、あらあらしい波は本格派サーフィンを楽しむ事が出来る、写真奥はクリスタルケーブルと言い、海岸の浸食による鍾乳石洞窟のある場所である。
遊牧場を尾根から撮影した様子である。

しかし、実に険しい斜度には全く持って足が付いて行かない、暫し休憩を多めに取るが既にバテかかっていた、改めて何度も自身の心に鞭を打つ。
島北西海岸の様相である、人気もなくまるで自然がそのまま残る。
どれくらい歩いただろうか?
ふと時計を見るが既にスタートして3時間バスコ空港が段々遠くになる。

ああ、きつい心から辛い、辛いと思い始めるもう歯止めが効きそうにもない、もはやここまでか?

遥々日本からここまで来て帰るほど弱気な私だったのか、、、、?
海抜0m付近からの急斜度は余りにも辛い、自身の心との戦いが続行か帰還すべきか、真に迷う。
何とか無理して進んだ、一旦遠くに見えたバスコ空港だがまるで目に突き刺さるように見える、眼下に広がる広大な風景は苦しい辛さを一瞬開放してくれる。

バスコ港近くのライトハウス(灯台)である、まるでマッチのボンコの様に見える。
コーヤ、アンデイ20歳と同行のサポーターである、いやいや彼らは本島にタフだ、、、
改めて年の差の限界を感じる。
徐々にジャングルから抜けかかってきた、ジャングル内はツタが所狭しと木岐に絡みつき全く日本では感じ取れない様相である。

その不気味さは何とも言えない雰囲気であった。
おお、どうやらジャングルを抜けた様だ、幾ら南国とはいえ、ある程度の標高を超えると木々が全く無くなり、シノやササだけが周辺を覆ってくる、このイラダさんはタイフーン(台風)を直に受ける豪風地帯である、その風力は直撃を受ければ椰子の木も瞬時に倒れる強さである。
だから島に30mクラスの椰子の木が高さに無い